臨床試験統計解析の視覚表現
Service 1.1 | Clinical Trial Statistics

臨床試験統計解析

規制基準を満たす医薬品・医療機器の臨床試験における統計的エビデンス構築

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補題 1.1.1 | Service Overview

規制準拠の臨床統計支援

医薬品および医療機器の開発において、臨床試験の統計的側面は規制当局の承認を得るために不可欠な要素です。StatLogicは、FDAおよびPMDAのガイドラインに準拠した統計解析計画の策定から、最終的な統計報告書の作成まで、臨床試験のライフサイクル全体にわたる包括的な統計サポートを提供します。

私たちのアプローチは、試験のプロトコル段階から関与することで、科学的に妥当なデザインと適切な統計手法の選択を確保します。サンプルサイズの計算では、臨床的に意味のある効果量、検出力、有意水準を慎重に考慮し、試験の成功確率を高めます。ランダム化戦略では、層別ランダム化やブロックランダム化など、試験デザインに適した手法を提案します。

中間解析では、事前に定義された統計的停止規則に基づき、効果や安全性の評価を行います。最終解析では、Intent-to-Treat解析およびPer-Protocol解析の両方を実施し、感度分析により結果の頑健性を検証します。すべての解析において、完全な監査証跡を維持し、規制当局の審査に対応できる文書化を行います。

プロトコル開発支援

試験デザインの統計的妥当性を確保し、主要評価項目と副次評価項目の定義、解析手法の明確化を支援します。

サンプルサイズ設計

検出力分析に基づく適切な被験者数の算出と、ドロップアウト率を考慮した組み入れ目標数の設定を行います。

ランダム化戦略

バランスの取れた群割付を実現する適切なランダム化手法の選択と実装コードの提供を行います。

規制文書作成

統計解析計画書、統計解析報告書など、規制当局提出に必要な文書の作成と査読を担当します。

補題 1.1.2 | Outcomes & Results

統計的エビデンスによる承認取得

適切な統計手法と厳密な解析により、臨床試験の結果を科学的に裏付けることで、規制当局への承認申請を成功に導きます。私たちの統計サポートを受けた複数のプロジェクトが、日本およびグローバル市場での承認を獲得しています。

95%
信頼区間精度
100%
規制準拠率
85%
検出力達成

製薬企業における第III相試験の成功事例

国内製薬企業の新規糖尿病薬開発において、無作為化二重盲検プラセボ対照試験の統計解析を担当しました。当初のサンプルサイズ設計では、HbA1cの0.5%低下を検出するために、各群180名の被験者が必要と算出されました。中間解析では、予定された有効性の境界を超える結果が得られ、独立データモニタリング委員会への統計的助言を提供しました。

最終解析では、主要評価項目において統計的に有意な差(p<0.001)が認められ、副次評価項目においても一貫した効果が確認されました。多重性の調整には階層的検定手順を用いることで、Type I errorを適切に制御しました。この統計的エビデンスに基づき、PMDAへの承認申請が行われ、2025年9月に製造販売承認を取得しています。

医療機器の非劣性試験における統計設計

新規冠動脈ステントの臨床評価において、既承認製品との非劣性を示すための試験デザインと統計解析を実施しました。主要評価項目である12ヶ月後の標的血管不全率について、非劣性マージンを3.5%と設定し、片側95%信頼区間の上限がこのマージンを下回ることを示す設計としました。

サンプルサイズは、想定イベント率7%、検出力85%、片側α=0.025として、各群320例と算出しました。実際の試験では、両群の信頼区間が非劣性マージン内に収まり、統計的に非劣性が実証されました。部分集団解析では、年齢や病変タイプによる異質性の検討も行い、包括的な統計報告書を作成しました。

補題 1.1.3 | Tools & Methods

統計解析ツールと手法

臨床試験統計解析において、私たちは業界標準のソフトウェアと検証済みの統計手法を使用しています。すべての解析コードは文書化され、再現可能性を確保しています。

SASによる規制解析

規制当局への提出に使用される標準的な統計ソフトウェアであるSASを用いて、CDISC標準に準拠したデータセット作成と解析を実施します。すべてのプログラムコードは、バリデーション済みで監査証跡が維持されます。

Rによる高度な統計モデリング

一般化線形混合モデル、生存時間解析、ベイズ統計などの高度な手法については、豊富なパッケージが利用可能なRを使用します。コードの再現性と透明性を重視し、詳細なコメントを付与します。

PASS・nQueryによるサンプルサイズ計算

試験デザインに応じた適切なサンプルサイズ計算ツールを使用し、検出力曲線や感度分析を含む包括的なサンプルサイズ報告書を作成します。様々な統計的検定に対応した計算を提供します。

データ品質管理システム

EDCシステムからのデータ抽出後、データクリーニングと品質チェックを系統的に実施します。欠測データのパターン分析と適切な補完方法の選択により、解析の妥当性を確保します。

補題 1.1.4 | Standards & Protocols

規制基準と品質保証

臨床試験統計解析では、国際的な規制ガイドラインと品質基準への準拠が求められます。StatLogicは、これらの基準を満たす統計業務プロセスを確立し、一貫した品質を提供します。

ICH E9ガイドラインの遵守

臨床試験の統計的原則に関するICH E9ガイドラインに準拠した統計解析計画を策定します。推定対象の明確化、感度分析の実施、欠測データへの適切な対処など、ガイドラインが求める要素をすべて含みます。

データインテグリティの確保

すべての統計プログラムとデータセットに対して、バージョン管理と変更履歴の記録を実施します。ピアレビューとダブルプログラミングにより、解析の正確性を検証します。監査に対応できる完全な文書化を維持します。

盲検性の維持

二重盲検試験において、統計担当者の盲検性を適切に管理します。中間解析では、独立した統計専門家が解析を実施し、試験チームへの情報開示を最小限に抑えます。盲検解除手順を明確に文書化します。

多重性の調整

複数の検定を実施する場合、Bonferroni法、Holm法、階層的検定手順など、適切な多重性調整法を選択します。一次解析と二次解析を明確に区別し、探索的解析では調整なしのp値を報告します。

補題 1.1.5 | Target Audience

このサービスが適している方

臨床試験統計解析サービスは、医薬品・医療機器の開発に携わる組織や研究者の方々に向けて設計されています。

製薬企業

新薬の承認申請に向けた第II相、第III相臨床試験において、規制要件を満たす統計解析計画と報告書が必要な企業様。社内に十分な統計専門家がいない場合や、プロジェクトベースでの統計支援が必要な場合に対応します。

医療機器メーカー

新規医療機器の臨床評価試験において、既承認品との同等性・非劣性を示す必要がある企業様。デバイスの特性に応じた適切な統計デザインと解析手法の選択をサポートします。

アカデミア研究者

医師主導治験や探索的臨床研究を実施する大学・研究機関の研究者様。限られた予算の中で、科学的に妥当な統計計画と解析を実現したい場合に、柔軟なサポートを提供します。

バイオベンチャー

革新的な新薬候補の開発において、規制当局との相談前に統計的な裏付けが必要なベンチャー企業様。早期段階からの統計コンサルティングにより、試験デザインの最適化を実現します。

グローバル臨床試験

日本を含む国際共同治験において、日本のサブグループ解析や地域差の評価が必要なプロジェクト。PMDAの要求事項に精通した統計専門家による支援を提供します。

CRO・SMO

臨床試験の受託研究機関において、統計解析リソースを強化したい場合や、特定の統計専門性が必要なプロジェクトに対応します。既存のチームとの協働も可能です。

補題 1.1.6 | Progress Tracking

解析プロセスと進捗管理

臨床試験統計解析では、プロジェクトの各段階で明確なマイルストーンと成果物を設定し、進捗を可視化します。定期的なコミュニケーションにより、クライアントは常に解析状況を把握できます。

1

プロトコルレビューと統計解析計画

試験開始前の段階で、プロトコルの統計的側面を詳細にレビューします。主要評価項目の適切性、解析対象集団の定義、統計手法の選択について検討し、統計解析計画書のドラフトを作成します。この段階での明確な計画が、後の解析の質を決定します。

成果物: 統計解析計画書、サンプルサイズ計算書
2

データ仕様確認とプログラム開発

EDCシステムのデータ構造を理解し、統計解析に必要なデータセットの仕様を定義します。SASまたはRによる解析プログラムを開発し、テストデータでの動作確認を行います。すべてのプログラムにはコメントを付与し、再現性を確保します。

成果物: データ仕様書、解析プログラム、バリデーション報告書
3

中間解析の実施

試験期間中に予定された中間解析を実施します。データモニタリング委員会への報告資料を作成し、事前に定義された統計的停止規則に基づく評価を提供します。盲検性を維持しながら、必要な情報のみを開示します。

成果物: 中間解析報告書、DMC報告資料
4

最終データベースロックと解析実施

すべての症例が組み入れられ、追跡調査が完了した時点で、データクリーニングと品質チェックを実施します。データベースロック後、統計解析計画書に従って解析を実行し、結果を表・図・リストにまとめます。予期しない所見については追加解析を検討します。

成果物: 解析データセット、統計的表・図・リスト
5

統計報告書作成と規制提出支援

解析結果を統計報告書としてまとめ、規制当局への提出に必要な形式で文書化します。結果の解釈と臨床的意義について、試験チームとディスカッションを行います。規制当局からの照会事項に対する統計的回答の準備も支援します。

成果物: 統計報告書、照会事項回答、補足解析

進捗報告とコミュニケーション

プロジェクト期間中、定期的な進捗報告を実施し、課題や変更事項について早期に共有します。統計的な疑問や解釈に関するコンサルテーションは随時対応可能です。透明性の高いコミュニケーションにより、クライアントとの信頼関係を構築します。

Q.E.D. | Quod Erat Demonstrandum

臨床試験の統計的成功を実現

規制基準を満たす統計解析により、医薬品・医療機器の承認取得をサポートします。プロトコル段階から最終報告まで、包括的な統計専門知識を提供いたします。

¥1,875,000
プロジェクトごと
お問い合わせ
系 | Corollary

その他のサービス

StatLogicは、臨床試験以外にも幅広い統計解析サービスを提供しています

Service 1.2

調査設計分析コンサルティング

科学的に妥当な調査設計と高度な分析により、アンケート調査や観察研究から意味のある洞察を抽出します。

¥625,000
プロジェクトごと
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Service 1.3

品質管理・シックスシグマ分析

統計的プロセス管理により、製造工程のバラツキを特定し、継続的な品質改善を推進します。

¥985,000
プロジェクトごと
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